SHINAYAKAプラス Vol.6 怒りやイライラのコントロール

日々の生活で、ちょっとしたことでイラっとしたり、腹を立ててしまったりすることがあると思います。そうした感情自体は自然なことで悪いわけではありません。ただ、それらをそのまま長引かせてしまうと、冷静な行動ができなかったり、誰かを傷つけてしまったり、そんな自分にさらに落ち込んだりと、望ましくない結果につながる場合があります。今回は怒りやイライラをコントロールするための手軽な方法について考えてみたいと思います。

ステップ1:まずは6秒待つ

怒り感情が持続するのはおよそ6秒間で、それを超えると少しずつ弱まってくると言われています。イラっとしたら、まずは6秒間待ちましょう。頭のなかで数字を数えたり、その場を離れたりするとうまくいきやすいでしょう。

ステップ2:状況を整理する

6秒経ったら、目の前の状況について、どう行動すべきか考えます。

このとき、①自分で変えられる状況かどうか、②その状況は自分にとって重要かどうか、の2つを組み合わせで考えるとよいでしょう。それぞれの組み合わせごとの対処ポイントは下記の通りです。

  • 自分で変えられる重要な状況:解決に向けて動くべき。
    例)商品を購入したら、商品が不良品だったのでイラっとした。
    →返品や交換をお願いする。
  • 自分では変えられない重要な状況:考え続けても仕方がないので、他のことに注意を向ける。
    例)急いでいるときに使おうとした交通機関が遅延していた。
    →飲み物などを飲んだり、スマホで好きなコンテンツをみたりして落ち着く。
  • 自分で変えられるか否かに関わらず重要ではない状況:重要ではないので怒る必要はないと考え、放っておくかさっさと対処してしまう。
    例)掃除したばかりなのに、誰かが落としたごみに気づいて腹がたった。
    →深く考えずに拾って捨てておく。

大切なのは、感情を不必要に長引かせないようにコントロールすることだと言えそうです。上記で紹介したような2つのステップを踏むだけでも、不必要な行動が減り、ゆったりした気持ちで過ごせそうですね。

公認心理師 橋本 空

参考文献

安藤俊介 (2016).  アンガーマネジメント入門 朝日新聞出版

篠 真希・長縄 史子(著) 日本アンガーマネジメント協会 (監修) (2015). イラスト版子どものアンガーマネジメント:怒りをコントロールする43のスキル 合同出版

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